F1 日本グランプリ 2019 (鈴鹿サーキット) その1

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最近毎年天候に悩まされるようになったF1日本グランプリですが、今年も大きな影響がありました。1週間前の台風がそれたので、しばらく来ないといいなと思っていたら、週の初めに雲行きが怪しくなり、ほぼ週末に襲来する予報に。しかも太平洋上で900hPaレベルの猛烈な勢力となり、衰えないまま日本の真ん中にやってくるという最悪のパターン。予想進路は途中でややブレがあったものの、当初予想の日曜ではなく土曜に本州を直撃するということでほぼ進路が確定。とにかく日本近海でも930hPaレベルということで、もしそのままであれば風速が50m/s以上は確実となり、先月の台風同様の被害が、東海〜首都圏で発生するのではないかと危惧されました。もちろん鈴鹿現地や、隣県の筆者近隣が先に大きな影響を受けることになります。

10/11金曜は、台風は接近していたもののなんとか雨は降らず、FP1の山本尚貴選手の走行も無事完了。10/12土曜の台風接近がほぼ確定しており、この日のAMには予選日程の中止とサーキット閉鎖、10/13日曜の予選・決勝同日開催がアナウンスされたため、FP2はほぼ予選シム、10/13日曜AMの予選が中止になる可能性もあることから、FP2が予選結果となることも見越し、各チームともほぼ真剣なランをこなすことになりました。

10/12土曜は予想通り台風が最接近、鈴鹿も影響を受けたはずですが、CIRCUIT WEATHERアプリで見る限りではそこそこの風雨に収まったようです。しかし伊勢では洪水となるなど紙一重で、鈴鹿山脈の反対側になる筆者地元もそれなりの風雨。特に台風通過後の吹き返しはかなりのもので、木の折れる音もするほどでした。23:00ごろようやく収まり、やっと明日のイベントのことを考える余裕が出てきたのですが、すでに被害もかなり報告されており、例年ほどの高揚感はなかったのが実際のところです。

10/13日曜、例年より1時間ほど早く出発しました(同行者1名)。今年はクルマに乗せてもらえることになり、ラクができそうなところ、前夜から台風情報を気にし過ぎたこともあって完全に睡眠不足。出かける前に自宅の被害を確認するなどし、ほとんど被害もなかったことからこの点は問題ありませんでしたが、特に名古屋から東の人々は12日に全く移動できず(新幹線・高速道路が不通)、13日も影響が残ったため、どうやって現地に向かったんだろうと思います。

9:00過ぎには国府町交差点に到着、いつもよりT字路の渋滞が長くなっていました。その先に民間駐車場があるのですが、どうも「満車」の表示が。とりあえず突っ込んでみたものの、あえなく退出となりました。仕方がないのでいくつか当たったもの全てダメ、反対方向に戻りサーキット正面方向で探すも一切なし。仕方なくもう一度国府町交差点方面へ進むと、なんとか1つ工場敷地の民間駐車場があり、突っ込んでみたら、なんとか入れてもらうことができました。しかし前夜の雨の影響か深い水たまりがあり、廃機材が進路を妨げるなど駐車するだけでも苦労。なんとか9:30過ぎには駐車が完了しました。

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チケット売り上げは好調だとは聞いていたものの、この事態は予想せず。しかも台風で客は減っているはずなのに、やはり予選・決勝が見られるとなると、朝からでも繰り出すのでしょうかね。

予選は10:00からなので、急いでサーキットに向かうと、ゲート周辺ではいつも通りなものの、観戦エリアに着いたら大混雑。普段は10:00頃でもまだ空きがあるのに、今回は何重にも列ができるほどになっています。無理やりスペースをこじ開けて観戦場所を確保した次第です。なんとか座った頃に予選が始まりました。

天気はほぼ快晴ですが、何と言っても風が強い。普段から風の強いところではありますが、尋常ではなく風が強い状態です。凪の時間帯もあるものの、突風が来るといろんなものが飛ばされそうな勢いです。しかしコース上にものが落ちるようなことはありませんでした。

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AMから対岸の席がこんなに埋まっているのは最近では見たことないです。

予選Q1開始早々KUBがクラッシュで赤旗。どうも風の影響でスピンしたようです。しばらくのちに再開、するとまたMAGがクラッシュ。これは自走できたようでリアウイングをぶら下げています。結構危ない。

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そんなことでなかなかQ1は進まず、各車一斉にタイムアタックで大混雑。

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なかなか速さを感じさせるフェラーリ勢、LECの力走。どこがどうということではなく全体的にバランスが良い感じ。あとで気が付きましたがリアウイングから縮流が伸びています。そんなに湿度高かったかな?60%くらいと聞いていたような。とにかくものすごい風で、ここはほぼ向かい風になるポイントです。

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VETはレコノサンスでもぶっ飛ばして来ることが多いですが、Q1の出だしでも最初からガンガンきます。

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配色的に好みではないですが非常に美しく見えるレーシングポイント勢。今年はサイドポンツーン後部が平面的になって寝ているので、BWTの文字がものすごく大きく見えます。

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ルノー勢はいるのかいないのかわからない感じ。ワークスでここまで存在感のないのも珍しい。

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予選中にも関わらず中段のポジションどりは熾烈。わりと今年の傾向でもあります。

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HAAS勢はあまり目立たず。カラーリングはこのままのほうがいいかも。でも来年はもとに戻るでしょう。

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マクラーレンのルノーエンジンは他と違う音がしていましたが何だったのかな。わりとこぢんまりした走り。NORのフィニッシュライン内回り走法はやや驚き。まあトライはいいんじゃないですか。

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KVYはあまり印象なし。レーシングポイント勢同様、サイドポンツーン後端が平ら。昔はここにエキパイの入る場所があったものですが...

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GASの激走。Q3まで残り、8番手を確保。走り慣れている鈴鹿ということもあるのかな。

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今回もサプライズはALBで、VERと全くの同タイム、どうやらミスもあったらしく、それがなければ初鈴鹿でVERを超える結果だった可能性があります。まあ驚速というほどの感じはありませんが、VERの評価が高いので、それに肉薄しているという意味合いでしょう。

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VERは全体的な流れが今ひとつ。FP1-2からの流れが消えてしまい、期待されたほどの予選順位とはならず。RB自体、そんな速いか?という感じでいまひとつ迫力なし。RB15はカウルが薄皮のようで、ラジエーターの造形が浮き出ているように見えます。

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HAMはラストでしたがフェラーリ勢やBOTを上回ることはできず今年ワーストの4位。ただしスプーンの旋回は非常に滑らかです。これは去年と一緒。BOTは去年同様そつのない走り。

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時の人LECはわずかにおよばず、スプーン付近ではややワイドなラインだったような。

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驚速ポールはVET。ほとんどブレーキングなしの走りだったようです。1分26秒台には届かなかったもののコースレコードは更新しました。Q1-Q2の出方を見ると26秒台は出ないだろうと話していたのですが、あとわずかでした。あとで放送を確認したら、メインストレートでは330km/h程度、スプーン入り口では290km/h程度出ていたようです。とにかく風が強く、好条件として利用できた場合はうまくいってコースレコードも出たということではないでしょうか。

フェラーリ勢の1-2ということで、順当に行けば面白くなりそうだったのですが、「予選はいいんだけどね」。決勝は何かしでかして、捲られるんじゃないのという予想をしていました。

ということで、AMでこれだけ走ってくれたので撮影的にはかなり満足です。むしろ撮りすぎでメモリカードの残が心配。レースよりは車間が空いていますが、次々と走行が見られてかなりトクをしました。まだ完全な逆光とまではいかず、いつもとはやや違う陰影が感じられます。まあそれでもやはりフェラーリとレッドブルのつや消しはなんとかしてもらいたいところ。よく考えるとメルセデスも金属表面的な処理なのでつや消しに近いかも。グロス処理なら以前のマクラーレンのような鏡面になるはずですからね。

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