F1 日本グランプリ 2024 (鈴鹿サーキット) その2

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約30分の赤旗中断後、ようやくレース再開。この間も太陽が熱く、待っているだけでもなかなか大変です。タイヤバリアが盛大にめくられたようなので、修復にかなり時間がかかっていました。再スタート後はトップ2台がやや離れて走っていた以外は全車トレイン状態でしばらく走っていたように思います。なんというか、今年はあまり速さを感じない。実際のラップタイムは去年より上がっているようですが、気温・路温の状況から、スプーン付近では早めにアクセルを抜く感じだったのでしょうか。

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RB20は前戦で組み付けミスやPERの不調などがあったものの鈴鹿では1-2で、速さは間違いない。どこから吸気しているのかというサイドポッド前部の下向きダクトやドライバーの肩口インレットなど、ピンポイントで空気を運んでいるのがわかります。ただエンジンカバー部の盛り上がりは美しくなく、昔のF3機の吸気ポッドのよう。何かに似ている気がして考えると、1996年のMcLaren MP4/11、ドライバープロテクターのラインを思い出しました。それとサイドポッド側面の、エクボのようなややデコボコした面はなんなのでしょうか。あと、去年くらいからノーズの先がスムーズにスラントせずにやや膨らんで終わる処理、これも1992年のLotus 107を彷彿とさせます。

PERは順当に2位を獲得。まあ役割としてはそういうところ。

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Ferrariは速いのか遅いのかイマイチ判然としませんが、まあまあついていけていた感じ。SAIの勢いとLECの地味さが目立つ形に。

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黄白のラインが入るとなんとなく流麗ですが、赤いロスマンズという感じでしょうかね。しかし長く見えるクルマだな。

角田くんは1回目のスタートがよくなく、やはりなと思っていたら赤旗で救われた感じ。

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その後はご存知のようにピット作業でごぼう抜きとなり、中段の前に出ると、わりとすぐに引き離しにかかっていました。これは一目瞭然。そしてHULに近づく頃、タイヤオフセットが相当あり、10位は時間の問題だと思っていたら、逆バンクアウトから抜き去るというなかなかのムーブで場内を沸かせました。逆バンクというと1989年に中嶋悟がMartin Brundleをインから差したシーンが未だに印象的ですが、一種のパッシング名所になるのかもしれません。

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McLaren勢は去年の印象もありもっとくるかと思いましたが、わりと絡みなしの展開。

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かなりの予想外だったのがこの人ALO。たまに曇ることがあるものの日差しは強く、Astonmartinは間違いなくタイヤが持たずにズルズル後退して8-9位前後に落ちることを予想していました。実際他車とはそう絡んでいるように見えなかった。しかし上との差が開いたあとは後続をコントロールし、順位を守りきったので、やはりレースメイクは一級品です。

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STRは極端なスピード不足を感じたらしく、これでは別カテゴリだと無線で悲嘆の声を上げていたことが話題に。実際にはスピードは出ており、タイヤマネジメントに失敗してトラクション不足から速度到達に差がついていたそう。オーバーテイク回数はかなり多かったらしく、特に逆バンクでは複数回のムーブを決めていて、それなりの走りだったようですが、それが後半に響いたか。

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Mercedesはトップ争いには絡めず。クルマはきれいですがわりと普通の造形で、限界まで攻めているような感じがしません。

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しかしこの車体低さは驚くほど。RUSは180cm中盤の長身のはずですが、一体どこに体が収まっているのか。収まったとしても運転はかなり難しいはず。これで飛び跳ねる車体では相当難しいだろうと思います。

HaasとSauberは角田くんにしてやられた感じ。しかし意外とスプーン付近での動きはよく、手を抜いてはいないということがわかります。VCARBがミスれば1ポイントなのだから当然か。

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メルカリがなぜHAASを選んだのかは謎。まあまあの掲示位置だけに。

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このグラフィックはちょっと意味がわからない。カワサキ色との説もあり。

とにかく遅かったのがALPINE勢。2台とも接触でフロア損傷があったようですが、スプーンでは進入もゆるゆるで全く速さが感じられず。もともと遅いクルマとはいえ今年は特にひどかった。まさにただクルマを持ち帰っただけという感じでした。

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レースは予想どおりRedBullの1-2でSAIよく頑張った、ALOもさすが、TSU角田くんもチームとの合わせ技でポイントと、それなりにまとまりました。結局観客は3日合計で22万9000人となり、復帰以降最多を更新。西エリアは、M・Nはそれほどでもないように見えましたが、Lは年々人が増えてきており、土手に通路が必要かなとも思います。桜がよいとかかぶり物がよいとかは、海外メディアが言うのは基本リップサービスであって、外タレ興行であることは間違いなく、今後イベントの独自色がなくならない方向で続くことを期待します。

ここのフェンスがもう少しだけ低ければなかなかのスペクタクル。でも以前大事故もあったしこれでも低いくらいなんでしょう。1-2コーナーはこんなことはないしね。

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オランダ人客がいたらやや挑発的だったかもしれないフラッグですが、当日は特に問題なし。裏側は能登復興・台湾加油の内容でしたが、国際映像では台湾の文字が映しにくいだろうと考えカメラ方向には向けませんでした。

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