毎年恒例のタイヤ交換、世間ではオールシーズンタイヤも実用になっているようですが、今のところは夏冬それぞれの交換で運用しています。
本年春の交換時、ここ数年依頼していた某大手カー用品店にいつも通り予約して持ち込んだところ、まず工賃がアップ。まあこれは昨今の事情を考えると仕方ないものの、予約時点で金額がわからないのに店頭で値上げを通告されるとあまりよい気はしません。そこに、さらに繁忙期加算があるとのことで従来の倍くらいの金額になるという話で、もうタイヤも持ち込んでいるので断るわけにもいかずその場では予定通り依頼しました。
金額的には数千円の話ではありますが、ディーラーに依頼するより高くなることもあって、わざわざカー用品店に依頼する意味がありません。一応、サイトでの予約時点で金額提示しない仕組みの方に問題があるだろうと本部の方に苦情を入れ、運営側の話を聞きたかったのですが、店舗から直電と相成ったので出ませんでした。予約サイトの運営は本部サイドなので、事後対応を店舗任せにするのは大手用品店としては如何なものかと。
そういうことで、今冬から自力交換を試すことにしました。数千円ほどの費用を節約するくらいなので、工具もできるだけお値打ち品で手を打つことにし、高儀インパクトレンチとe-Value トルクレンチを入手。
インパクトレンチは現行品ならブラシレスモーターとなっているようですが、入手したものは1世代前のもので火花が散るらしい。結構燃料系がそばにあるのでなかなか気を使いますが、バッテリーが他の所有高儀製品と共通なのでそれを重視(現行品は形が違うので使い回し不可)。そこそこ程度の良い中古品を入手しました。最大トルクは200Nmで、6R POLOの規定トルクは120Nmであり範囲内ですが、トルク設定ができないタイプなので締める時には注意が必要になります。またソケットは付属品がM21とM19で、6R POLOのボルトはM17のため、別途用意が必要でした。
トルクレンチもさまざまではあるものの、まあ中くらいのもので問題ないだろうと判断。こちらの製品はM17ソケットがついているのでそのまま対応可能です。
作業にあたり、下記記事を参考にしました。
ホイールが異なるものの、注意点などかなり参考になりました。
そして作業に取り掛かります。
まずジャッキアップ、これは以前チェーン装着時に車体側のポイントを間違えて凹ませているので、記事を参考にリブ部を慎重に探してセットしました。当たる部分にはゴムをかませます。今回は問題なく支持できている模様。
参考記事通り、対角線方向の車輪に車止めをかけ、一旦荷重を抜くべく少しだけ持ち上げて、右前輪から作業開始です。ところが、全くボルトが外れない。他のインパクトレンチ作業の記事を見ても、比較的短時間で外せるような内容が多いのですが、数秒程度ではビクともしません。なにせ安物のインパクトレンチだけに、トルク不足なのだろうかとか、当て方が悪いのだろうかとか、いろいろと不安になります。しかもガレージ内とはいえ爆音が響くので、近所迷惑も考えないといけない。5穴の各ボルトに少しずつ打撃を加えますが全く変化がない状態がしばらく続き、多少でも緩んでいるのかもわからず、このままだと困ったことになると思い出しました。
打撃すること10回以上、打撃時間も10秒以上我慢していると、ようやくボルトが1つ外れてコロンと転がりました。とりあえず外れることは外れるのだと納得し、その後は外れるまで我慢して打撃を与えることで、5本のボルトが外せました。
当車のボルトは盗難防止型ではなく通常のボルトです。思っていたよりかなり短いことに初めて気がつきました。
ボルトが緩むことがわかったら作業は概ね問題なく進みましたが、最後の右後輪の、本当に最後の1つのボルトが異様に固く、これを外すのに10分ほどかかったのには参りました。どれだけのトルクで締めてあったのかわかりませんが、このボルトだけ異様に固かったのは確かで、インパクトレンチは加熱してくるしボルトからは煙も出てくるしで大変。数十秒の打撃を、間をおいて相当回数繰り返してようやく外すことができました。
ハブ中央部に出っ張りがあり、ボルトが外れるとタイヤ&ホイールはそこに引っかかているだけなので、すぐに自重でずり落ちます。スタッドボルト式ならそうはならないでしょうが、このあたりはバネ下重量や剛性などの問題もあるようで一長一短。
そして冬タイヤを取り付けます。ハブ中央の出っ張りとホイール中央の穴を合わせ、ボルト穴も合わせて、仮止めのため手回しでボルトを取り付けます。下写真はその途中の図で、1本だけ緩んでいるのは回している途中だからです。
ボルトが短いので、手回しで仮止めすることは難しくないものの、ハブの出っ張りがホイール中央の穴に引っかかる部分が短いので、すぐにずれてしまいます。そうなると重いタイヤ&ホイールをもう一度持ち上げ直してボルト穴を合わせて手回しを繰り返すことになります。リフトでラクな位置にクルマがあれば作業しやすいでしょうが、狭いガレージでしゃがみながら落ちたタイヤを持ち上げて穴を合わせるのは大変。慣れてくると最初に引っ掛けた時にスッと上側のボルトが仮止めできるようになるかもしれませんが、結構苦労しました。
ボルトのネジ部にゴミや油がつかないように注意が必要です。F1ファンの記憶として、1992年モナコでNigel Mansellがトラブったのも、ホイールナットに挟まった繊維だったという記憶があるので、そこは気をつけないとな、と思います。地面にボルトを落とすとゴミや砂埃をつけてしまうので要注意です。
手回しでボルトが止まるところまで締め、一旦インパクトレンチでトルクをかけます。トルク値が設定できる機種ではないので、そのまま締めると規定トルクをオーバーするため、一瞬回して止まるところまで締める感じです。これを繰り返したのち、左右輪を着地させてトルクレンチで規定トルクをかけます。この作業は、某大手カー用品店で依頼していた時にオーナーも確認する工程があるので、それを見た通り実行するだけです。意外とインパクトレンチのひと回しでは最大トルクはかかっておらず、トルクレンチでも1/8〜1/4回転くらいは回ります。そして固くなったところで最後のひと回しを行い、パキンと音が鳴ったら完了。結局全工程で2時間弱ほどかかりました。
工程概略としては
- 右前と左前で1セット、左後と右後で1セットの作業
- 対角線方向の車止め
- 軽くジャッキアップ(接地あり)し仮ゆるめ
- ジャッキアップ(接地なし)しボルトを外す
- 交換タイヤ&ホイールをセット
- 手回しで仮止め
- インパクトレンチで仮止め
- ジャッキダウン
- トルクレンチで規定トルク締結
という感じです。
慎重に作業すれば難しくはないものですが、力の入れどころのコツが必要です。金額と手間の割合でいえば、サービスに出してもそう高いものじゃないんでしょうけど、これはこれで勉強になることも多いので、しばらくは自力で続ける予定です。



